※この投稿は、月刊Kacce2020年3月号(vol.435)掲載記事の再編集です。
今年は暖冬のため、東京でも花々の開花が例年より10日前後早くなりそうです。
住宅街を散歩していると黄色い花をよく目にする季節になりましたが、中でも枝先に黄金色の花を多数つけた「ミモザ」が目立ちます。
ミモザとは本来マメ科オジギソウ属の総称ですが、現在はマメ科アカシア属の俗称として定着しています。葉や花がオジギソウとよく似ているため、南フランスから輸入したフサアカシアの切り花をイギリスで「Mimosa」(ミモザ:オジギソウの学名)と呼んだことが始まりのようです。
ミモザと呼ばれる種はいくつかありますが、よく見かけるのは「ギンヨウアカシア」。オーストラリア原産の常緑小高木で、葉は4~8㎝程度の2回偶数羽状複葉。羽片は2~5対で小葉は8~25対、長さは5㎜前後です。銀灰色の葉が枝にらせん状に付く珍しい形で、木全体が青白く見えます。花は頭状花序を総状に付け、花弁は小さく、長く突き出た雄しべが目立ちます。
この時期、純白の花を咲かせるのが、和名「ミヤマガンショウ(深山含笑)」。モクレン科モクレン属の常緑小高木で原産地は中国。“含笑”はオガタマノキ類を指しています。葉はやや大型で楕円形。葉の裏は粉白色、枝も葉も無毛で、ヒメタイサンボクを大型にした感じです。花は15㎝程度で一重から二重咲き、ハクモクレンに似ています。
光が丘郵便局から光が丘消防署に向かう歩道の左脇に7本列植されていますので、眺めながら散歩をお続けください。
森野かずみ